(仮)Cats in my life in Okinawa

パガールラルキー珍道中、改め猫ブログへ... Shanti shanti shanti.....

インドでサドゥに弟子入り修行〜結〜

弟子入りしかけたサドゥの正体が…

 

mushro0o0om-sara.hatenablog.com

 

ただの好色変態オヤジだった時のショックはなかなか大きい。

 

※最初に断っておきますが長くなりそうです。

 どうか最後までお付き合いいただけたら幸いです。

 

 

私から経緯を聞いた隣人のスイス人ババ(推定40歳前後)ラファエルが

ニセモノ変態ババに制裁を加えてくれるとのことで一緒にリシケシの街へ。

 

少し離れたところからババを見つけて指差すと「あぁ、あいつか…」と苦々しい表情を浮かべたラファエル。

「なんかあったの?」と聞くと「あいつは前にも観光客に悪さをした」とのこと。

 

「ここでちょっと待ってて。」とラファエルはババに向かって歩いて行きました。

一体どんな制裁を加えるのかと固唾を呑んで見守っていると言葉少なに二言三言交わしてババをこっちに連れてくると

「こいつで間違いないんだな?」と私に確認して「一緒に来い!」とババに向かって命令しました。

 

恨めしげに私を睨むババ。

一瞬怯む私だったがラファエルが味方してくれるという余裕で睨み返す。

 

ラファエル、私、ババという順で雑木林を進んで行く。

どこに行くのだろうと案じていると「グルジ(師匠)にどうするか任せる」のだという。

 

以前から話に聞いていたラファエルのグルジに会えると知って内心ワクワクする私。

ラファエルが弟子入りして10年近くも仕えているグルジとは一体どんなサドゥなんだろうか?

片手を上げ続ける苦行を30年!みたいなテレビの世界の変人特集番組に出るようなのを妄想しているうちにグルジの庵に到着。

 

 

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かわいいおじいちゃんでした♡

 

これがグルジなのかとちょっと拍子抜けするような

かわいいおじいちゃんがそこに座っていました。 

 

ラファエルがグルジの前でかがみ込んで右手でグルジの足に触れて自分のおでこを触れる。

グルジはそれに応えてラファエルの頭に軽く手を乗せる。

これがインドの目上の人に対する最敬礼。

 

私もそれに習ってグルジに最敬礼して「ハリオーム グルジー」と言うと、グルジが「アッチャー!」と言って目を大きくしました。

きっと日本人の女の子にそうやって挨拶されたのは初めてなのでしょう。

「メー ジャパニ フン ムジェインディアバホットアチャラガ」

 (私は日本人です。私はインドが大好きです)

それを聞いたグルジが「アッチャーアチャチャチャ〜」と言って愉快そうに笑いました。

「アッチャ」はヒンディー語で直訳すると「良い」の意。

ほぼいつでも使える万能の言葉です。

美味しいときも「アチャ」会話の相づちも「アチャ」です。

 

ちなみにサドゥは弟子入りすると師匠からサドゥとしての名前が与えられます。

ラファエルはグルジから「アチャプリ」と呼ばれていたので彼のサドゥネームは直訳すると「良いヤツ」ってところでしょうか…笑

 

 

グルジとラファエルと私が和やかな雰囲気でいる傍らでバツが悪そうにしていたババ。

ラファエルがグルジにヒンディー語で事の経緯を説明する。

さっきの無邪気な笑顔と打って変わって厳しい目つきでババを睨むグルジ。

 

(ここからは私が知ってるヒンディーの単語を拾った推測です。)

 

グルジ(以下:グ)「そこに座りなさい」

ババ(以下:バ)「お久しぶりです、グルジ…」

 

グ「お前また旅行客に悪さをしたな?」

バ「………」(またも私を恨めしげに睨みつける)

グ「この前は質の悪いチャラスを観光客に売り付けて」

バ「いや…あれは……」(うつむく)

グ「バカモン!チャラスは売り物ではない!!!訪ねてくる客がいればプラサードとして与えよ!」

 

プラサードとは神様からの施し物。

それはお供えされた後の食べ物であったりご利益ご加護であったり様々でババから授けられます。

一般的にプラサードは断ってはいけないので、ニセモノババから金平糖みたいな小さなスイーツを「プラサードだ」と握らされて"お布施"を要求されることも多々あります。。。

 

グ「お前は悪さばかりして本当にしょうがないヤツだ。サドゥの風上にも置けない。」

(グルジが何かを持ってくるようジェスチャーを送りラファエルがババに1mほどの長さの棒を持ってくる。)

 

手渡された棒を持ったグルジは七十を優に超えているとは思えないような身軽な動きでひょいっと立ち上がり

「このバカタレが!!!!!」と言ってババを棒で容赦なく叩きはじめました。

 

「ひぇ〜やめてください〜もうしません〜」とばかりに頭を抱えて逃げ回るババ。

それでもグルジは手を止めようとしません。

「リシケシから出て行け!修行し直しじゃー!!!」とグルジが追い打ちをかける一打を見舞ってババはリシケシ追放となりました。

 

一件落着!

 

あまりの展開にポカンとする私に最初にみた無邪気な笑顔で向き直って何事も無かったかのごとくグルジは言いました。

「そろそろチャイの時間だな◎」

 

 

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いつもならラファエルが入れるチャイを今日は客人が来たからと

グルジ自ら石で生姜を潰して茶っ葉を煮立たせて入れてくれました。

 

そしてお決まりのボンボレナース。

 

あれから毎日ラファエルとグルジの庵を訪ねました。

言葉は通じなくても心は通じ合えます。

 

私の片言のヒンディー語とババの片言の英語でたくさん話しました。

グ「ナマステ イン ジャパニ?」

私「こんにちは!」

グ「コニチワ〜コニチワ〜」

嬉しそうに何度も繰り返すグルジ。

 

そこから私がいるときにいつもチロムを回すときは

「ボンボレナース コニチワ〜」と言うようになりました。笑

 

 

グルジの庵にはいろんな人が訪ねてきます。

ヒンディー語なのでわかりませんがおそらく地元の人にとってグルジの庵は憩いの場でもあるのでしょう。

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これはコブラ使いが訪ねて来たときの1枚。

コブラ使いの縦笛を吹いて遊ぶグルジとそれを嬉しそうに見てるコブラを首に巻いたラファエル。

 

なんとなくですがグルジにはダライラマの無邪気さに通ずるものが垣間見えました。

 

悟りを得た聖者サドゥに人生相談をして導きの言葉をいただく。

そのお礼にもらうお布施でサドゥが生活をする。

 

日本では到底ありえないようなこともあり得てしまうインド。

その多様さをも包容してしまうインドの懐の広さ。

 

ラファエルや私のような人生に迷子になってしまった旅人がたどり着くインドでは

"ホンモノ"のサドゥは導いてくれる有り難い存在でもあります。

 

今でも根強く残るカースト制度に縛られて決して楽ではない暮らしをしている人々にとっても

カーストに属さないサドゥという存在はある意味セーフティーネットみたいな存在でもあるんじゃないかなぁ。

 

 

ホンモノのババはお金なんて要求しません。

グルジはいつも笑顔とチャイと梵で出迎えてくれます。

そこに私はいつも野菜や果物、牛乳、お香などを手土産に遊びに行きます。

 

ゆったりとした時間の流れでチャイを飲んでボンボレナースすると

暑い暑いインドでグルジの庵に吹き抜ける風がこんなにも心地よくて

「生きる」ことを重く難しく考えすぎていたことに気が付きました。

そこで我に返ってグルジを見ると、うんうん、と

なにもかも見透したような柔和な笑顔でうなずいていました。

連れて来てくれたラファエルに「ダンニャワード(ありがとう)」と言うと

彼もまたグルジとよく似た笑顔で「アッチャ」と言ってインド独特の肯定の意味で首を左右に傾けてニコニコしていました。

 

そういうことなんですね、グルジー。

 

これが私が6年前に初めてインドでサドゥに弟子入りしたお話。

 

かなり長くなってしまいましたが最後まで読んでくれてありがとうございました。

 

結局書ききれなかったラファエルとのゴアでの再会と衝撃の出来事(これは書かずにはいられない!)は、また次回に。

 

ナマスカール(^人^)